関西学院大学 現代民俗学 島村恭則研究室

関西学院大学大学院 現代民俗学 島村恭則研究室

島村ゼミ卒業論文要旨集

「世界」と「血統」 ―戦後日本競馬における神話の消長―

和田康太郎 【要旨】 本論文は、日本競馬界における「世界挑戦・血統の神話」について、主に雑誌や新聞、テレビ中継などの競馬メディアを用いて時代を追って紹介しつつ、その生成や発展にどのような背景があったかを考察し、その消長の歴史、そして今後の展…

伸線の水車と薬種の水車―生駒山西麓の事例―

松本瑚夏 【要旨】 本論文では、生駒山西麓で発展していた水車業について、豊浦谷の伸線水車、辻子谷の薬種水車2つの事例を中心に取り上げ、文献調査・聞き取り調査を行い両者の差について明らかにしたものである。本論文で明らかになったのは以下の点である…

おちょぼさん―岐阜県海津市千代保稲荷神社の信仰をめぐって―

信田実希 【要旨】 本研究は、岐阜県海津市平田町に位置する千代保稲荷神社をフィールドに、神社が定める「公式儀礼」と門前町に住む人々や参拝に訪れる人々によって生み出された「信仰習俗」について実地調査を行い、その実態を明らかにしたものである。本…

消失する花街の風景ー大阪府住吉・住之江区「住吉新地」の事例ー

山田美玖 【要旨】 本研究は、大阪府住之江・住吉区において存在した「住吉新地」について、文献調査及び実地調査によって、江戸時代から現代に至るまでの変遷を記述したものである。本研究で明らかになったのは以下の点である。1、住吉新地は元々、住吉大社…

造花百年史―ニューホンコン造花と東京大西造花装飾―

造花百年史―ニューホンコン造花と東京大西造花装飾―松岡 有紀 【要旨】本論文では現代生活で欠かすことのできない「造花」を扱う人々が、100年間の中でどのように造花を造り、売り出してきたのか、その変遷の歴史や現状を、大阪をフィールドに実施調査を行う…

市電を動かした人々ー京都市交通局の事例ー

社会学部 菊井大希 【要旨】 本研究はかつて京都市の主要な交通機関であった市電に、運転士・車掌として乗務された方々の語りを通じて、京都市電における乗務員の市電を動かす技を明らかにしたものである。本研究で明らかになった点は、以下の通りである。 1…

山の管絃祭ー広島県中山間地域における厳島系祭礼をめぐってー

社会学部 鈴木祐花 【要旨】 本研究は広島の中山間地域において行われている管絃祭について、可部、千代田、吉田をフィールドに実地調査を行うことで、海上祭礼である厳島の管絃祭に対して山の管絃祭とはどのようなものであるか歴史的背景などを交えながら明…

パフォーマンス化するススキ提灯ー奈良県御所市鴨都波神社の事例ー

赤井詩織 【要旨】 本論文では、奈良県御所市宮前町に位置する鴨都波神社をフィールドし、鴨都波神社の「ススキ提灯」について調査したものである。ススキ提灯は、御所市に分布する奈良県指定無形民俗文化財であり、毎年、秋に行われるススキ提灯献灯行事の…

祭りの構成と世界観-長崎県五島市下崎山「ヘトマト」の事例-

祭りの構成と世界観-長崎県五島市下崎山「へトマト」の事例- 多田友美 【要旨】 本論文では、長崎県五島市下崎山町のヘトマトという祭りを取り上げ、下崎山もフィールドに実地調査や文献調査を行い、その構成とバランスから考察できる下崎山の世界観につい…

廃仏毀釈のゆくえ-鹿児島県日置市「妙円寺詣り」の事例-

社会学部 川路瑞紀 【要旨】 本研究は、鹿児島県日置市伊集院町をフィールドに、鹿児島三大行事の一つである「妙円寺詣り」について実地調査を行なうことで、鹿児島県において、廃仏毀釈が現在に残したものとは何かを明らかにしたものである。 本研究で明ら…

林業・国道・ドライブイン ―名阪国道 山添ドライブインの来歴―

社会学部 門田凌 【要旨】 本研究は、奈良県山添村、名阪国道沿いに位置する山添ドライブインの創業一家の来歴と国道とそれら利用者との関わりを明らかにしたものである。本研究で明らかにしたことは以下のとおりである。 1.奈良県山添村は県の北東部に位置…

城下町の空間と伝説―兵庫県明石市の事例ー

社会学部 森田麻中 【要旨】 本研究は、城下町である兵庫県明石市をフィールドに実地調査を行うことで、城下町の特性を空間と伝説という二つの観点から明らかにしたものである。本研究で明らかになった点は次の通りである。1.明石の城下町には、現在も多く…

酒場の人生 ─キャバレー「グランドサロン十三」社長 松崎良一氏のライフヒストリー─

社会学部 大谷加玲【要旨】 本研究は大阪にある、或るキャバレーを対象に、その社長のライフヒストリーを通してキャバレーの世界とはどのようなものであるかを明らかにしたものである。明らかにしたのは以下の通りである。 1.キャバレー発祥とその経緯 ルー…

尼崎の公衆浴場ー創業者の出身地による系列に着目してー

社会学部 仲久保岳【要旨】 本研究は、兵庫県尼崎市で経営されている公衆浴場の創業者の出身地に着目し聞き取り調査、また文献調査をを行うことにより、尼崎の公衆浴場の全体図を明らかにしたものである。 本研究で明らかにしたのは次のとおりである1.【尼…

民謡会の成立と展開ー名古屋市・中村民謡会の事例ー

【要旨】 本研究は、愛知県名古屋市・中村民謡会をフィールドに実地調査を行うことで、中村民謡会の成立に至る経緯から転機、今後の展望を明らかにしたものである。本研究で明らかになった点は、以下のとおりである。1.中京地区への津軽民謡・津軽三味線の訪…

観光地「猊鼻渓」の発見と展開ー岩手県一関市東山町長坂の100年ー

社会学部 尾崎聡香 【要旨】本研究は、岩手県一関市東山町長坂に位置する猊鼻渓をフィールドに、実地調査を行うことで、観光地としての「猊鼻渓」の発見と今日までの展開を明らかにしたものである。本研究で明らかになった点は、以下のとおりである。 1.明…

シュロをめぐる民俗誌ー和歌山県海南市・有田川町における事例ー

社会学部 米田一揮 【要旨】 本研究は和歌山県海南市・有田川町を調査地域として、シュロ利用の歴史およびシュロをめぐる人々の生活と蓄えられた知識を文献資料および聞き取り調査の結果をもとにしてまとめたものである。 本研究で明らかになったことは以下…

説教の消長―「節談説教」の発見と展開―

社会学部 榎木優里子【要旨】本論文は、浄土真宗で行われる「説教」を、どのような人たちが、いかなる考えや欲求を持って関わり、実践してきたのかを、文献調査と聞き取り調査によって明らかにしたものである。 本研究で明らかになったことは次のとおりであ…

だんじりへのこだわりと継承への思い―西宮市名塩の事例から―

社会学部 長岡 優奈【要旨】 西宮市名塩(木之元町・東之町・山之町・北之町・中之町・南之町・西之町・大西町)をフィールドとした本研究において、名塩がだんじりを8台所有することになった経緯やその存続の意義、時代の移り変わりによる環境変化への対応…

饅頭からラーメンへ ―播州・西脇のラーメン史―

【要旨】 本研究は、兵庫県西脇市や多可郡に存在する「播州ラーメン」について、その発祥やそれを取り巻く環境、および現状について焦点を当てて現地調査を行い、その内容を明らかにしたものである。本研究で明らかになった点は、以下のとおりである。 1.西…

「大阪木材商三講」の民俗誌―舞台講・伊勢講・伊太祁曽講―

社会学部 澤山 知里【要旨】本研究は、大阪府で材木業を営む人々である大阪の木材商が形成・維持してきた「大阪木材商三講」について、大阪府にある業者や三講に関係する寺社をフィールドに実地調査を行うことで、各講の特徴とそれらの関係性や役割を明らか…

商家と文化―堺・大澤徳平商店と湊焼・堺能楽会館―

社会学部 北口ゆりな【要旨】本研究は、唯一の個人経営である堺能楽会館で実施調査を行い、オーナーの大澤徳平氏にお話を伺うことで、堺の商家として大澤家が所有していた文化が湊焼や能楽堂の創出にどのように関わっていたのか、また堺能楽会館が創設されて…

能勢の浄瑠璃―竹本井筒太夫派の事例―

社会学部 社会学科 秋山千晶【要旨】 本研究は、能勢の浄瑠璃における「おやじ制度」という継承制度について、能勢の浄瑠璃4派の1つである井筒太夫派を例として挙げ、井筒太夫派の地域(能勢町山辺地区、宿野地区、片山地区)をフィールドに実地調査を行うこ…

カワコ伝承と「福河童大明神」―隠岐の島町西郷の事例―

カワコ伝承と「福河童大明神」―隠岐の島町西郷の事例―藤原和香【要旨】 本論文は民間伝承が、伝承者によって、再編され、繁栄・衰退する経緯と流れを、島根県隠岐郡隠岐の島町西郷のカワコ伝承「唐人屋河童伝説」を具体例として調査したものである。本調査で…

祭りと「唄の力」―高砂市曽根天満宮秋祭りの事例から―

社会学部 渡邉 晴菜【要旨】 本研究は、高砂市曽根天満宮秋祭りの一ツ物や竹割りの神事、屋台練りに焦点を置き、地域住民と祭りの関わりや独特な組織、そして祭りと「唄の力」の関係について明らかにしたものである。本研究で明らかになった点は、以下のとお…

西宮市における修験道 −神光寺と不動寺−

社会学部 福島 聖也 【要旨】 本研究は、兵庫県西宮市における2つの修験道寺院、神光寺(上ヶ原)と不動寺(山口町)をフィールドに実地調査を行う事で、西宮における修験道について、時代の変遷に伴って起きた変化や再生、現在における修験道寺院の展開と機能…

巡礼習俗の誕生と観光化 −中国•舟山群島普陀山•洛迦山の事例−

社会学部 倪 晨飛 【要旨】 本論文では、中国浙江省普陀洛迦山山をフィールドし、観音修道の最初道場としての洛迦山そして普陀山を中心に、舟山全域に至るまで、観音思想の形成、拡大、日常生活との融合をめぐって、調査を行われた、普陀洛迦山の観音信仰に…

神社と工芸―筥崎宮と博多曲物―

社会学部 爲数 美智【要旨】 本研究は、福岡県福岡市東区馬出に古くから伝わる博多曲物について実地調査を行なうことで、今まで様々な媒体のなかで語られていた博多曲物と筥崎宮との関係性について脱文脈化されていた部分や、時代と共に減少していった博多曲…

活版の消長―神戸をフィールドとして―

活版の消長―神戸をフィールドとして― 佐野友莉香【要旨】本研究は、現在の日本においてほんのわずかとなった活版印刷と、年々増加する経営難から廃業する印刷所について、神戸をフィールドに、その技術が辿った消長の流れに個性を発見することを目的とした。…

神社の移転と祭りの変化 ―京都市・淀の事例―

佐藤 あかね【要旨】本研究は京都市伏見区淀本町にある與杼神社の秋季祭「淀祭り」を対象に、祭祀圏をフィールドに実地調査を行い、淀祭り・神輿渡御を構成する諸団体の時代による変化と変遷を記述したものである。本研究で明らかになった点は、次のとおりで…