関西学院大学 現代民俗学 島村恭則研究室

関西学院大学大学院 現代民俗学 島村恭則研究室

シンポジウム「関西私鉄文化を考える」

シンポジウム:「関西私鉄文化を考える」開催のお知らせ

先端社会研究所では、この度、以下のシンポジウムを開催する運びとなりましたので、ご案内いたします。多くの方々のご参加をお待ちしております。
テーマ:「関西私鉄文化を考える」
日時:2011年10月1日(土)13:00〜17:30
場所:関西学院大学西宮上ケ原キャンパス G号館201号教室
趣旨: 関西では、阪急、阪神、京阪、近鉄、南海という五大私鉄の沿線に、それぞれ個性的な「沿線文化」が形成されてきました。このシンポジウムでは、「沿線文化」や「○○線らしさ」の形成、展開、背景を、社会学建築学、地理学、民俗学など複数の視点から学際的に読み解いていきます。

備考:本シンポジウムは一般の方々に公開いたします。事前申し込みは不要です。
参加費:無料
お問い合わせ先:先端社会研究所事務室(Tel:0798-54-6085 Email: asr@kwansei.ac.jp)

進行: 総合司会 金 明秀(先端社会研究所副所長/関西学院大学社会学部教授)

◆第1部
13:05〜14:15 基調講演「便利になった反面遅くなっている関西私鉄」   
川島 令三(鉄道アナリスト)



◆第2部
14:30〜16:00 パネルディスカッション 
      
「ケーキ・ホテル・プロ野球から阪神間を読みとく」
三宅 正弘(武庫川女子大学生活環境学部准教授)
       
「『学園前』と『学研都市』─丘陵開発をめぐる〈民〉と〈官〉─」            
島村 恭則(先端社会研究所所長/関西学院大学社会学部教授)
        
「路線間イメージ格差を考える─南海電鉄を中心に─」                     
難波 功士(関西学院大学社会学部教授)        


「関西私鉄系不動産事業の変化と空間の再編成─阪急不動産を中心に─」             
山口 覚(関西学院大学文学部教授)


16:15〜17:30  フロアとの質疑応答


先端研シンポジウム『関西私鉄を考える』 登壇者紹介

基調講演
★ 川島 令三 (かわしま りょうぞう)
1950年、兵庫県に生まれる。芦屋高校鉄道研究会東海大学鉄道研究会を経て鉄道図書刊行会に勤務、『鉄道ピクトリアル』『電気車の科学』を編集。現在は鉄道アナリストとして執筆を中心に活動中。また朝日放送で放映中の『ビーバップ!ハイヒール』で常連のパネリストとして出演するなど、テレビでも鉄道関係のコメンテーターとして活躍。著書『全国鉄道事情大研究』シリーズ(草思社)は10年以上続き、現在も続刊中の人気を誇る。他、著書に『【図説】日本の鉄道』シリーズ(講談社)など多数。本年10月10日には同シリーズの最新刊『山陽・山陰ライン<第1巻>』が出版予定。早稲田大学政治経済学部特別講師(交通経済学)。鉄道友の会会員。全国鉄道利用者会議会員。

パネリスト
★ 三宅 正弘 (みやけ まさひろ)
 1969年、芦屋市に生まれる。大阪大学大学院博士課程修了、工学博士。都市計画コンサルタント徳島大学を経て、武庫川女子大学生活環境学部兼生活美学研究所准教授。
専門は、まちづくり、地域デザイン、環境デザイン。都心から郊外、山村漁村と西日本中心に、各地のまちづくりや空間デザインを手がけるとともに、これまで日本経済新聞などの新聞連載や、テレビのレギュラーコメンテーターを務め、「ケーキ」や「お好み焼き」など身近な題材から、まちづくりや地域デザインを提唱する。また公職としては村役場から県庁、政府において、教育、都市計画、市史編纂、産業振興、文化財保存まで務める。代表的著書は『石の街並みと地域デザイン ―地域資源の再発見―』(学芸出版社、2001年)、『神戸とお好み焼き ―まちづくりと比較都市論の視点から―』(神戸新聞総合出版センター、2002年)、『遊山箱 節句の弁当箱』(徳島新聞社、2006年)。

★ 島村 恭則 (しまむら たかのり)
 関西学院大学社会学部教授、関西学院大学先端社会研究所所長。博士(文学)。1967年、東京都杉並区生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科文化人類学専攻単位取得退学。国立歴史民俗博物館民俗研究部助手、秋田大学准教授を経て、現職。専門は、民俗学、社会史。とくに、日本をふくむ東アジアの都市民俗、文化的多様性に関して研究。著書に、『〈生きる方法〉の民俗誌―朝鮮系住民集住地域の民俗学的研究―』(関西学院大学出版会、2010年)、『日本より怖い韓国の怪談』(河出書房新社、2003年)、『物と人の交流』(日本の民俗3、共著、吉川弘文館、2008年)、『越境』(現代民俗誌の地平1、共著、朝倉書店、2003年)、『近代日本の他者像と自画像』(共著、柏書房、2001年)などがある。

★ 難波 功士 (なんば こうじ)
関西学院大学社会学部教授。1961年大阪市生まれ。東京大学大学院社会学研究科修士課程修了。博士(社会学)。専攻は広告論、メディア史、ユース・サブカルチャーズ史。主な著書に『基本の30冊シリーズ メディア論』(人文書院、2011年)、『広告のクロノロジー―マスメディアの世紀を超えて―』(世界思想社、2010年)、『ヤンキー進化論―不良文化はなぜ強い―』(講談社新書、2009年)、『創刊の社会史』(ちくま新書、2009年)、『族の系譜学:ユース・サブカルチャーズの戦後史』(青弓社、2007年)、『「広告」への社会学』(世界思想社、2000年)など。

★ 山口 覚 (やまぐち さとし)
 関西学院大学文学部教授。研究テーマは、社会地理学、都市生活、移住。これまでは農山漁村から都市への出郷者を主な対象とし、人々の移動形態や都市でのパーソナル・ネットワーク、アイデンティティの編成に関心を持ってきた。最近では系図学(先祖調査)の世界的なブームについて調べている。超高層マンションの増加に見られるような近年の都市景観・建造環境の変容にも関心がある。主な著書は『出郷者たちの都市空間―パーソナル・ネットワークと同郷者集団―』(ミネルヴァ書房、2008年)など。

総合司会
★ 金 明秀 (きむ みょんす)
関西学院大学社会学部教授、関西学院大学先端社会研究所副所長。研究関心は、社会階層論、社会意識論、社会調査。量的データの統計解析を通じて社会階層論(民族的階層化)と社会意識論(ナショナリズム差別意識)に取り組んでいる。これらを通じ、社会的不平等と、その不平等を超克するうえで重要な役割を果たすコレクティブ・メンタリティの動態に関心を注いでいる。ここ数年は観光や交通にも関心が広がりつつある。主な著書は『在日韓国人青年の生活と意識』(東京大学出版会、1997年)、『日本の階層システム6 階層社会から新しい市民社会へ』(東京大学出版会、2000年)、『現代高校生の計量社会学−進路・生活・世代』(ミネルヴァ書房2001年)など。