関西学院大学 現代民俗学 島村恭則研究室

関西学院大学大学院 現代民俗学 島村恭則研究室

Ⅵ.台湾フィールドワークを終えて

 10月5日から10日にかけての5泊6日の台湾巡検旅行。本当にたくさんの幸運と出会いに恵まれ、実り多き巡検とすることができました。個人的な旅行で台湾に行くのならば、もっとエンターテイメント的な要素のある観光スポットを廻ることもできるでしょう。しかし、今回の台湾巡検はあくまでも「台湾原住民」に焦点をあて、巡検の計画を進めてきました。事前にゼミ生一人一人がテーマを決め、台湾について事前学習の発表を行ったり、関西学院大学博士課程の院生で台湾で数年研究をなされていた村島さんに講義していただいたりなど、準備を重ねてきました。その村島さんのご紹介でサキザヤ族の火祭りを見学することもできました。これらの準備があってこその現地での人との出会いや、新たな発見があるのであり、台湾巡検をとても内容のあるものにできたと思います。

やはり団体行動だと思うように動けないということもあったかもしれませんが、同じ場所に行っていても、それぞれに違った物の見方や、発見があり、それを共有できることがゼミで行ける醍醐味でもあると感じています。特にタイヤル族の村は、当初訪れる予定ではありませんでしたが、運の良いゼミ生の一人が村人と知り合えたことで案内してもらえました。そこからは皆それぞれに村を探索し、話を聞き、一人だけでは得られることのできない情報と体験を共有することができ、島村ゼミならではのオリジナルな巡検を行うことができました。

島村教授やゼミ生だけでなく、他たくさんの方々の協力のおかげで今回の巡検は成り立ちました。この巡検でお世話になった方々、出会った現地の人々との縁を絶やさず、これからの研究につなげてゆければと思います。


担当:台湾巡検係 五條